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高脂肪食摂取は肥満の有無に関わらずインスリン抵抗性を高める
投稿日 2018年5月20日 02:06:17 (糖尿病 ダイエット)
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ちはっす。
今回は、病院で「痩せろ!」と言われる意味について考えてみよう!という話です。
ブクブクと太り、病院で「糖尿病」と診断された人は、例外なくお医者さんから「痩せろ」と言われるはずです。
ほとんどの場合、言われた方は漠然と「体重を減らす」と理解しますし、指示した医師もそう思っています。
しかしながら、よく考えれば、いや大して考えるまでもなく、脂肪が減っても筋肉が減っても、水分が減ろうがグリコーゲンが減ろうが、体組成の何が減っても、体重は減り、痩せます。
この時、「体組成の何を減らせば良いのか?」と、お医者さんに問えば、100%「脂肪を減らせ」という答えが返ってくるはずです。
更に突っ込んで、「筋肉を減らす必要があるのか?」と問えば、100%「必要ない」という答えが返ってくるでしょうし、むしろ「筋肉は増やせ」と言われるでしょう。
だったら、有酸素運動などやってる場合ではないではないか?
と言いたくなりますが、今回はその話は置いておきまして、脂肪の話です(笑)
肥満になると何故インスリン抵抗性が上がるのか?
肥満になるとインスリン抵抗性が高まりますが、その原因は一つでは収まらず、様々な要因があります。
ちょうど、火の手があちこちで上がり、燃え上がる様なものです。
例えば、肥満になると、毛細血管の拡張が起こりにくくなり、筋肉へのインスリン移行ができないために、インスリンによる糖の取り込みが低下してしまいます。
また、肥満になると過剰な脂肪の蓄積により、脂肪細胞が肥大化し、脂肪細胞から遊離脂肪酸の放出が増えます。
遊離脂肪酸が大量に骨格筋に運ばれると、インスリン受容体基質であるIRS1タンパクのセリン残基をリン酸化し、正常なリン酸化過程が阻害され、IRS1以降のシグナルが伝達されなくなります。
そうすると、インスリン依存のGLUT4のトランスロケーションができなくなり、結果的に骨格筋に糖が取り込まれにくくなります。
更に、脂肪細胞が肥大化すると、脂肪細胞から炎症性サイトカインであるTNF-αが産生されます。
このTNF-αも、また、インスリン受容体基質であるIRS1の正常なリン酸化過程を障害し、インスリン抵抗性状態を引き起こします。
一方で、視床下部がこの過剰な遊離脂肪酸に晒されると、視床下部にミクログリアが集積しTNFαやIL6等の炎症性サイトカインが上昇し、視床下部に炎症をもたらします。
そうすると、この視床下部における炎症で神経細胞にストレスがかかり、食欲中枢の興奮を抑えるレプチンに対する感受性が低下します。
このレプチンは脂肪細胞から分泌されるホルモンで、食べ過ぎると分泌が増え、脳の視床下部にある「レプチン受容体」に働き食欲を抑えたり、エネルギー消費を増やし、糖代謝に影響を与えます。
ところが、遊離脂肪酸(飽和脂肪酸)の過剰曝露により、このレプチンに対する感受性が低下すると、レプチンが放出されても機能しなくなってしまいます。
高脂肪食は肥満とは無関係にインスリン抵抗性を高める
以上のことから、肥満(脂肪の過多)がインスリン抵抗性を高めることは、ご理解頂けたかと思います。
それ故に、病院では「痩せろ(脂肪を減らせ)」と言われます。
では、高脂肪食自体は、肥満とは独立してインスリン抵抗性を高めるのでしょうか?
つまり、肥満ではない人、あるいは痩せている人が高脂肪食を摂ってもインスリン抵抗性は高まるのでしょうか?
答えは「YES」なのです。
Dietary fat and insulin action in humans
上記は、British Journal of Nutrition に掲載された研究です。
論文では、
食事中の脂肪の割合が高いと、肥満および体脂肪の有無とは無関係に、インスリン感受性の障害および糖尿病発症のリスクが増加し、このリスクは食事中の脂肪酸の種類によって影響を受ける。
(飽和脂肪酸の過剰摂取)
と述べられています。
(同様の記事は、欧州糖尿病学会の学会誌・Diabetologia にも掲載されています。)
また、The New York Academy of Sciences に掲載された論文においても、
食物脂肪の質がインスリン抵抗性および関連する代謝異常のいくつかに影響を及ぼすことは、ヒトに対し、これまでの妥当な証拠がある。
Type of Dietary Fat and Insulin Resistance
と、述べられています。
「食物脂肪の質」というのは、飽和脂肪酸が多い(不飽和脂肪酸が少ない)ということです。
これらのエビデンスや論文の数々は、WHOを始め米国糖尿病学会や各国の糖尿病学会において、「糖尿病の有る無しに関わらず、飽和脂肪酸摂取量は1日の総カロリー摂取の10%未満(20g未満)」という勧告や、「脂肪の摂取は飽和脂肪酸を不飽和脂肪酸に置き換える」という勧告の裏付けとなっています。
すべての飽和脂肪酸は避けるべき?米国糖尿病学会 Diabetes Forecast 2017年7月号
スウェーデンが食事ガイドラインを変更し糖質制限を推奨! ← 嘘こけ、ばか(笑)
糖質制限の嘘八百!米国糖尿病学会は本当は何と言っているのか?
結論
糖尿病を改善するための食事というのは、カロリーを制限するとともに、飽和脂肪酸摂取量を減らすことが肝要である、とご理解頂けたかと思います。
Source: 糖尿病も3ヶ月で完治する
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